フランケンシュタイン【感想】
日生劇場にて観劇してきました
以下ネタバレ注意
1/14 マチネ公演
ビクター:中川晃教
アンリ:小西遼生
1/14 ソワレ公演
ビクター:柿澤勇人
アンリ:加藤和樹
《ストーリー》✱公式サイトから引用
19世紀ヨーロッパ。
科学者ビクター・フランケンシュタインは戦場でアンリ・デュプレの命を救ったことで、二人は固い友情で結ばれた。
“生命創造”に挑むビクターに感銘を受けたアンリは研究を手伝うが、殺人事件に巻き込まれたビクターを救うため、無実の罪で命を落としてしまう。
ビクターはアンリを生き返らせようと、アンリの亡き骸に今こそ自らの研究の成果を注ぎ込む。
しかし誕生したのは、アンリの記憶を失った“怪物”だった。
そして“怪物”は自らのおぞましい姿を恨み、ビクターに復讐を誓うのだった…。
《キャスト別感想》
◎中川ビクター/ジャック
とにかく歌がうまい。ピカイチ。
抑揚のつけ方が個人的にとても好きでした。
演技力は自分的にあともうひと声欲しかったかな。
ビクターは優しい。優雅に暮らしてきた坊っちゃま感がある。
相方がこにたんだったからなのかもしれないけど終始柔らかい雰囲気だった。
ジャックもゲスい感じがしなくてさらさらしてた。
◎柿澤ビクター/ジャック
演技力もあるし歌もうまいしキャラに入り込んでてびっくり。
ビクターは最初は性格の悪い意地悪な感じだったけど
最後自分が弱くなるにつれてどんどん力なく弱々しいなっていく。
強弱が気持ち良かったです。
ジャックが凄かった笑。ただゲスいしエロい。品の悪いエロさ。でも癖になるのよ!
汗と涙と鼻水とヨダレ垂らしながら歌ってるところは鳥肌立ちました。
◎小西アンリ/怪物
良かった。普通に良かった。
こにたんものすごくハマってる役だと思う。
アンリの優しさの中に秘められた熱情が伝わってきた。
声が柔らかいので良い人感がより際立つんだと思います。
怪物も心の奥に残ってる優しい心とかがよく現れてて泣きそうだった。
ただ歌詞がちょっと聞き取りづらかったかなぁと思う。音響も関係あるかも。
ただ笑顔で見送ってくれないか?ってセリフが本当優しくて泣けます。
◎加藤アンリ/怪物
強すぎて笑った。そんな加藤アンリも大好き。
今回1番は和樹を見るために観に行ったのですが、あまりハマってなかったかなという正直な感想。
とりあえずアンリが強すぎる!笑
なんかお前人倒せそうだな感がひしひしと。
最後の処刑前の歌は良かった。じーんと来てしまった…
怪物さん強そうでザ、怪物って感じ。これもこれでよい。
1人で生きていけそう。なんなら自炊やりそう…(偏見)
和樹は声が通るから歌詞が聞き取りやすいんだよね。
でも歌の時も台詞の時も突然のクレッシェンドはやっぱり直ってない。笑
◎音月ジュリア/カトリーヌ
色が白くて細くて儚くて。
とても宝塚で男役、しかもルキーニやってたとは思えない。
でも歌を聞くと低音になるにつれどんどん素晴らしいあの宝塚ビブラート(宝塚の独特のあの歌い方、正しい名称教えてください)が!!!
タカラジェンヌすげえとなりました。
カトリーヌ、私は嫌い。笑
音月さんのファンは女の人が多そうだなって思った。
だって男役なのに儚いんだもん。
◎鈴木ルンゲ/イゴール
執事、1曲しか歌わなかったんだけどすごい上手いの。
なんであんなに上手いのに歌う量少ないの?と疑問に思う程。
ルンゲはビクターのことが本当に好きだった(執事)んだろうなって
想像ができるような演技だった。
◎相島ステファン/フェルナンド
見ててイライラしてくるんだから本当に演技が上手いんだと思う。
特にフェルナンドの役はとても上手いと思った。
でも歌が多分1番下手。抑揚が皆無。
そこが改善されればほんと良いと思いました。
◎濱田エレン/エヴァ
今回1番すごいと思った。ずば抜けて。
歌上手いし演技も上手い。
本当にすごかった。
エレンの時は弟が心配な気弱な姉役だったんだけど
歌も音程ズレないし抑揚は上手いしビブラート効いてるのに歌詞聞き取りやすいし
何より気持ちが伝わってきて、どれだけ弟が心配なのかがひしひしと伝わってきた。
逆にエヴァは本当に性格の悪いおばさん。
ジャックの夫人なんだけど怖いし権力あるんだろうなってのがよく分かる。
歌う時もエレンとは違って力強くドスの効いた歌い方だった。
同じ人がやってるとは思えない!!!
◎リトルビクター/リトルジュリア
子役の皆さんみんな上手くてびっくりした
まだ変声期前だから声も高くて透き通ってて
女の子もまだ幼いから声が高くて可愛い。
子供だからってのは良くないと思いました。
普通にすごかったです。
◎アンサンブル
1番すごいんじゃない?
何重にもハモってて重厚感があった。
ダンスもキレッキレだし歌が普通に上手い。
酒場のシーンのダンスは日替わりなのかな?
何曲も少ない人数で綺麗にこなすし。
《全体的な感想》
日生劇場は傾斜がゆるいので前の人の頭が邪魔すぎ。
ソワレなんて右1/3が見えなくて結構色々なことやるのに全然見えなかった。
オーケストラが生なので臨場感たっぷり。
演技より歌の方が多め。みんな上手いので安心して観れます。
あとさすが韓国原作ミュージカル。全員死亡の超ウルトラスーパーバッドエンドです。
1番かわいそうなのは怪物かな。
生まれて1番最初の記憶が首絞められたことって可哀想。
つぎはぎだから人間なのに人間と言われず怪物って言われてコロシアムで見世物にされて。
そりゃ復讐したくなるわ。
ビクターも死んだお母さんを生き返らせたかっただけなのに
亡霊って言われて腫れもの扱いされて可哀想っちゃ可哀想。
ただ柿澤ビクターを見る限り性格に難がありこうなのでそこを改善すればハッピーエンドが見えるかもしれない。
アンリはビクターと出会わなければ
そこで殺されてたんだから
どっちみちバッドエンドを避けられない感が半端ない。
でも1番幸せだったのはアンリだっんじゃないかな?
私的に最後にエレンの無実を村人に教えてあげたい。あの人報われない…
あと葬儀屋!お前ビクターに殺されちゃったけど最悪な人間だからな!!!
他の組み合わせで観たい。
あと何回か観たいけど果たして願いは叶うのか。